最終工程 蒔絵
金粉
金粉を定着させる為に、弁柄漆を塗ります、地塗りという工程です。
20分から30分乾燥させ真綿と言う絹に金粉を付けながら地塗りに添い金粉を蒔いていきました。
地塗り
蒔絵
写真通りの出来映えです。
正直、出来不出来がありますが、40点から60点ぐらいの自己採点です。
シャープなラインにキラっと金が上品に輝くイメージでしたが、なかなか難しかったです。
要因としては、地塗りの厚さの不均一で乾いているところと乾いていないところがあり、乾いていなと金粉が沈んでしまいます。また、そもそも、ライン取りが出来ていない、塗れていないところが多々あり金粉が付いていません。更には、真綿での金粉の乗せ方も荒かったかも知れません。
今回は、金粉も無くなり、ちょっと心残りなところがありますが、これにて完成としたいと思います。
金継ぎのきっかけとなりました、お茶碗1点を初め、平皿2枚、小皿2点、マグカップ1点を今回修理しましたが、漆の接着力の強さ、接合面の段差を極限迄埋める為に手間を惜しまない、日本の伝統技術の精神、大変勉強になりました。また、直して使い続けようとする行為自体が、心の安息、充足感に繋がると感じました。
経済としては、大量生産、大量消費、大量廃棄のサイクルを回す前提で今の世の中は成り立っていますが、足るを知り、過分なものは持たない、必要なものを大事に扱い、壊れたら直しながら長く使っていくことの大切さを改めて感じた次第です。
これから、お茶碗は三度、三度の食事で毎日使うものです。また、使うことで新たな気持ちが芽生えると思います、その時の心境を別途纏めたいと思います。